人のことなら
朝の輪で、凜に、
鞄を膝に抱えたままですよ、
と言いました。
海霧の朝で、千鶴も私も外ばかり見ていて、
それを凜に突かれたところでした。
私は千鶴の話へ移し、
そのついでに凜の鞄のことを持ち出しました。
自分のことを言わずに済ませるために使いました。
朝食のあと謝りに行ったら、
そこまで自分で解剖しなくていい、
と言われました。
それから、謝るときだけは早いのに決めるのは遅い、
とも。
謝るのは正解が決まっているからです。
決めるほうは正解が無いので遅くなります。
……そう答えてから、
それも言い訳だと気づきました。
十時の汽笛のとき、
私は教室に残りました。
父への手紙を出すか決めていないので、
桟橋に行くと決めてしまいそうだったからです。
葵に、八月十二日は桟橋へ行かなかった、
とだけ理由抜きで残してもらいました。
来週も行かなかったら同じように残してほしい、
と頼みました。
二回並べば、私にも見えるはずなので。
午後の個人メドレーは、
変えるところをバタフライの入りだけにしました。
今日だけです。
明日から戻します。