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← 七瀬 葵 の日記

周回数のところで

桟橋の柱に、
船をつなぐ太いロープが
巻きつけてありました。

昼の便が着くのを、
四人で待ってたんです。

ルナっぴが降りてきた瞬間、
葵、思いきり名前を呼びました。

声、また枯れました。

夕ごはんのあと、
ラウンジで走行会の話を聞きました。

葵ね、全部聞きたかったの。

コースのこと。
十一台いたっていう車のこと。
路面の乾き方のこと。

ルナっぴは、
聞いたことにはちゃんと答えてくれる。

短いけど、答えてくれる。

それで、聞いたの。

「何周走ったの?」って。

ルナっぴ、ちょっと止まって、
「二日で四十三周だ」って言って、

そのあと、何も言わなかった。

葵も、なんて言えばいいか
分からなくなっちゃって。

「すごいね」って言ったら、
「そうか」って返ってきて、
そこで話がおしまいになりました。

聞き方がへただったのかな。

でも、あれは
葵のせいじゃない気もする。

四十三っていう数字だけ、
ラウンジにぽつんと残った感じでした。

夜は栗ごはん。

栗が三つも入ってて、
一つ目でうれしくて、
三つ目で幸せでした。

椀が五つに戻ったって、
ちーちゃんが小さい声で言ってた。

葵は聞こえてたよ。

あしたルナっぴに、
車の着く日を聞いてみよう。

Reading Notes 読み解き この日までの日記から

二日で四十三周

この日と9/17・9/18のルナの日記より

夕ごはんのあと、ラウンジで走行会の話を全部聞きたくて、コースのことも十一台のことも路面の乾き方のことも聞いた。何周走ったのかと聞くと、ルナはちょっと止まって二日で四十三周だと言い、そのあと何も言わなかった。すごいねと言ったら「そうか」で、話はそこでおしまい。

24 一日目 19 二日目 ルナの日記に書かれた周回

9月17日、ルナは24という数字を誰にも渡さないまま持って帰るのか、と書いていた。

五つに戻った

この日の日記より

夜は栗ごはんで、栗が三つ。一つ目でうれしくて、三つ目で幸せ。椀が五つに戻ったと千鶴が小さい声で言っていて、葵には聞こえていた。

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