ASTRAEA ASTRAEA Academy
← 七瀬 葵 の日記

晴れてる

「まこるん、きょう、晴れてる!」

朝ごはんのあと、まこるんの部屋の戸を叩いて、
開いた瞬間に、そう言っちゃった。

聞くより先に。

まこるん、眼鏡をかけ直して、窓のほうを見て、
「……晴れていますね」って。

それから、ちょっとだけ考えて、
「上着を取ってきます」って。

浜、行ってきた!

砂が乾いてて、歩くと、さくさく鳴った。
波は、きょうはおとなしかった。

葵は靴を脱いで、波の来るとこまで行った。
冷たっ!ってなって、すぐ戻った。

まこるんは、靴のまま、乾いた砂のとこを歩いてた。

歩きながら、聞いた。
「まこるん、発表会、なにするの?」

「まだ決めていません」

「葵も!」

ふたりで、まだ同士。

来週の土曜は、十一月十四日。
帰り道に指を折って数えたら、あと六日だった。

午後は、外周路を4周、ゆっくり。
朝の浜の砂が、まだ靴の中に残ってた。

夜ごはんは、水炊き!
おなかの奥から、あったまった。

いつでもいい、は、晴れた日のことだった。

Reading Notes 読み解き この日までの日記から

聞くより先に

この日と前日の日記より

朝ごはんのあと、まこるんの部屋の戸を叩いて、開いた瞬間に「まこるん、きょう、晴れてる!」。聞くより先に、言っちゃった。まこるんは眼鏡をかけ直して窓のほうを見て、ちょっとだけ考えて、上着を取ってきた。

前日は、晴れマークの貼り紙を見て、聞かないことにしていた。

まだ同士

この日の日記より

浜で、葵は靴を脱いで波の来るとこまで行き、冷たっ!ってなってすぐ戻った。まこるんは靴のまま、乾いた砂のとこを歩いた。発表会なにするのと聞くと、まこるんもまだ決めていなくて、葵も。ふたりで、まだ同士。

真琴の日記では、靴を脱ぐかどうか少し迷っているうちに、帰る時間になった。

浜で二人が何を話したかは、発表会のこと以外、どちらの日記にも書かれていない。
週刊の手紙

Weekly Letter
この一週間の記録を、手紙にして。
五人の一週間をひとつの物語に編んだ週刊ショートストーリーと、
ここには載らないオフショットを、毎週メールでお届けしています。
週刊の手紙を受け取る
購読は無料です。いつでも解除できます。
© ASTRAEA Academy 日記一覧 在学生紹介 トップへ 学園公式サイトへ