混ざってた
午後、ラウンジで今週ぶんを月曜から指でたどった。
数字じゃないほうの行だけ。
ぜんぶで何行あるかは数えてない。
そしたら、混ざってた。
ちーちゃんが止まらなかった。
リンリンが押した。
ルナっぴが言いに来た。
ちーちゃんが端っこに寄らなかった。
……起きなかったほうと、
起きたほうが、同じ並びに入ってる。
先週のはぜんぶ、
無かったほうだった。
よかった四百メートル、
跳ばなかった日、
来なかった封筒、
行かなかった桟橋。
いつから変わったんだろ。
ページを戻っても、
境目は分かんなかった。
夕ごはんの前に、
テラスの椅子が四つしか出てなかった。
ちーちゃんに言ったら、
五つ目は誰かが自分で持ってくるほうに賭けたんだって。
外れたら一人立って見ることになるところだった、
って。
葵、立って見るのも良かったかもよ、
って言っちゃった。
言ってから、あ、
って思った。
ちーちゃんは当てたかったんだ。
無かったほうばっかり拾ってるから、
こういうとき癖で出る。
夜は花火だった。
対岸のやつが海の向こうに小さく上がる。
光が先で、音がずっとあと。
一つ目で四つ数えて、
次も四つだった。
その次も。
毎回おなじだけ遅れてくる。
木曜の千五百とおんなじだ。
向かい風の直線だけ、
毎周おなじだけ遅れてた。
ずれてるのに揃ってるのって、
あちこちにあるんだね。