朝いちの氷
「きょうは早いね」って、
整氷の職員さんに言われた。
うん、早いの。
朝いちばんの氷って、
誰も滑ってない分、
音がまっさらなのよ。
で、なんで早起きしたかって話。
……月曜の夜のこと、
まだ考えてたのよね。
握らないで跳べた日を、
探しに来たの。
結果から言うと、
きょうも握ってたわ。
でもね、6本目。
握ったのが、跳ぶ前じゃなくて、
降りたあとだった気がするの。
一瞬だけ、順番が入れ替わってた。
……気がするだけかもしれないけど。
まあ、いいのよ。
こういうのは、
「気がする」から始まるんだから。
帰り道で気づいたけど、
朝ごはん、まだだった。