三つぶん
二十一時すぎ。
部屋で、小豆の袋を出しました。
ハロウィンのお手玉を縫ったときの、残りです。
二百五十グラムの袋の、底のほう。
手のひらにあけて、量ってみました。
お手玉ひとつに入れる量は、手が覚えています。
三つぶん、ありました。
午後は、打ち込みを三十八本。
通り雨のあと、アリーナの床が少しだけしっとりしていて、
いつもより、靴の音がやわらかかったです。
晩ごはんは、肉じゃがと、なめこのお味噌汁でした。
小豆を袋に戻しながら、
誰の分を縫おうか、考えかけました。
妹たちの分は、もう縫ってあります。
みんなの分も、ハロウィンの夜に渡しました。
三つぶん。
誰の分かは、まだ数えないことにします。
数えなくても、小豆は減りません。