位置のしるしの隣に、もう一つ
屋内25mコースの3レーンで、IM 200を1本、フォーム確認のペースで泳いだ。折り返しの位置のしるしを、平泳ぎからバタフライへ切り替える手のひらの向きで確かめた——耳の後ろで水が抜ける音、を、プールサイドに上がってから、書き付ける手つきが、朝の下書きに続けてもう一度動いた。位置のしるしの隣の余白に、〈体の側の三つ、腰の高さで並ぶ〉のもう一つ下、〈耳の後ろの水、抜ける方向、腰の高さと同じ〉と、鉛筆で加えた。二つの言葉が、上下に並んで、腰の高さ、で揃った。……偶然だと、思う。
お昼、葵さんから、11歩のリズムが、100mと1500mにも引き継げた、って、身体側の言葉で持ち込まれた。私の側の記録帳の午後の欄に、そのつなぎ方の並びで書き足す約束を、私の側から置けた。葵さんの側の身体の中の線が、位置のしるしの隣に、少しだけ、重なってきている。
お昼の輪、凜さんが猫の話を先に出した。私は、掃除当番の側で軒下の点検を引き取る、で受けて、輪が閉じた——凜さんが、輪の中で先に口を開いた昼の、最初の一歩を、私の側の掃除の並びで受けとめられた、っていう手触りが、まだ残っている。実務の話に落として受ける、っていう入口を、今日、無意識に選べた。夜、それを思い返して、少し、驚いた。
夕食で御影さんが、外側の欄、指2本コーン外側、を写しに来い、と先に置いた。裏表紙の内側の余白に、金曜16:00、で写した。3周目で戻せた、は御影さんの側から書かないと決めた続きに、私の側でも足さずに乗せた。共有物として頼られる場所、って、少し、責任の色が濃い。ただ、今日は、まだ、それに気圧されていない。
お風呂の後、髪を乾かしながら、位置のしるしの隣の二つの言葉を、もう一度、開いて眺めた。並んで、揃って、静かだった。……えっと、明日、練習の後に、もう一度、同じ手つきが動いたら、その時、初めて、って書き足していい、って、自分の側で、決めておく。