タイヤの表面
同じコーナーに、
三つの速度域で進入した。
三つ目だけ、タイヤの荒れ方が均一だった。
速度計は同じ数字を出す。
奥まで入れた回とそうでない回で、
針の位置が変わらない。
だから速度計には出ないと思っていた。
出ていた。
場所が違っただけだ。
見る場所を一つしか用意していなかった。
朝、浜で靴を脱いで歩いた。
舗装から砂に変わる境目で、
足の裏に入ってくるものが急に増える。
あのときは、これを数字にする方法は無いと思っていた。
今日のタイヤは数字だ。
昼に夕凪へ言った。
走った回ごとの数を入れる記録用紙の、
四つ目の欄。
空いているのは、
埋める中身が無いからだ、
と。
言ってから、それが本当かを確かめていない。
中身が無いのか、
埋めたくないのか。
オレはまだ分けられていない。
四つ目は、今日も空けた。
三日目だ。