審査員、一口で
「審査してあげようか?」って
言い出したのは、あたしなんだけどね。
新米の日。
あたし、食べものにも
世界一きびしい女だから、
炊き加減をちゃんと見てあげるつもりだったの。
結果。
一口で、箸が止まったわ。
二口目からは審査じゃなくて、
ただの、おかわりするかどうかの検討会。
負けたのに、ぜんぜん悔しくないの。
こういう負け方って、あるのね。
ちなみにルナは
「何が違うんだ」って
最後までぶつぶつ計ってたけど、
結論は「うまい」の一言だったわよ。
審査員も計測係も、全員降参の夜。
ごちそうさま。
二杯でやめたのは、内緒よ。