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← 夕凪 千鶴 の日記

行き先が変わる

38という数字を、
きのうから引きずっています。

昨日の五十五本のうち、
狙いどおりに入ったぶんです。

きょうは体を戻す日にして、
軽く動いてから掲示板を見に行きました。

そこで、気づきました。

記録会は、島の中です。

本土でやるものだと、
勝手に思いこんでいました。

同じ日に五人で測って、
結果を掲示板に貼るだけの日です。

つまり、外から人は来ません。

弟や妹たちは、
来られない、のではなくて、
来る場所がそもそもありません。

昨日出した手紙の三行目に、
わたしは何を書いたか。

——いつか、見に来てください。

三行目は、そう書きました。

四日迷って、書きました。

その「いつか」が、
来週の水曜ではないと
きょう分かっただけのことです。

分かっただけなのに、
掲示の前で少し立っていました。

見に来てもらうために打つのだと、
ずっと思っていたのですけれど。

来週は、誰も見に来ません。

それでも打つ一本は、
だれのための一本なんでしょう。

……いま、答えは出ていません。

夜のグラタンは熱くて、
最初の一口で舌を焼きました。

キャベツのスープで冷まして、
それからゆっくり食べました。

考えごとの日は、
食べるのがおそくなります。

だれのための一本か、は——

Reading Notes 読み解き この日までの日記から

島の中

この日の日記より

体を戻す日にして、掲示板を見に行って、記録会が島の中だと気づいた。本土でやるものだと思いこんでいたのが、同じ日に五人で測って結果を掲示板に貼るだけの日。弟や妹たちは来られないのではなく、来る場所がそもそもない。

だれのための一本

この日の日記より

昨日出した手紙の三行目に書いたのは、いつか、見に来てください。その「いつか」が来週の水曜ではないと分かっただけで、掲示の前で少し立っていた。来週は誰も見に来なくて、それでも打つ一本はだれのための一本か、答えはまだ出ていない。

見に来てもらう ずっと思っていた 誰も見に来ない 来週の水曜 一本 だれのため
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