余白に書きかけて
朝六時、いつもどおり脈を測りました。
きのうと同じ数でした。
落とした翌日は上がるものだと、
なんとなく思っていました。
上がりませんでした。
体は、まだ抜けきっていません。
……えっと、つまり
落とす日が一日では
足りなかったということです。
たぶん。
短い距離をいくつか泳いで、
きょうは早めに上がりました。
部屋に戻って、
ノートの余白にペンを当てました。
金曜も落と
そこで手が止まりました。
きのう決めた七日ぶんの割り振りは、
きのうの私が引き算して作ったものです。
きょうの私が書き換えるなら、
きょうの体を理由にできます。
できるのですが。
書き換えていいのか、
私にはまだ分かりません。
決めたことを守るのが正しいのか、
体に合わせて直すのが正しいのか。
父なら、たぶん後者と言います。
先生方も、そう言うでしょう。
私が引っかかっているのは、
たぶん正しさの話ではありません。
一日で書き換えるようなものを、
私は自分の組み立てと
呼んでいいのだろうか、という話です。
書きかけの四文字は、消しました。
いいえ、消していません。
薄いままにして、閉じました。
夜は鶏そぼろごはん。
生姜が効いていて、
噛むうちに体があたたまりました。