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← 澪川 真琴 の日記

そろってしまった

腕が、水を軽くつかみました。

船の日なので、きょうは屋内の25mを16本だけ。

本数が少ない日は、
一本目から肩が余っている感じがして、
最後の一本まで、ずっと軽いままです。

軽めの日は、軽いまま終える。
それも週割りのうちです。

夕食の席に着くと、
今夜も、ルナの前に白いタイマーがありました。

いただきます、と手を合わせて、
箸を取る。

「2.1」

きのうと、同じ数字でした。

思わず、ふっと笑ってしまいました。

ゆうべ、机の前で鉛筆を使って
練習したのが効いたのかもしれません。

笑ってから、少し恥ずかしくなりました。

そのあと、凜がルナのノートをのぞいて、
自分の「世界一」が正の字で数えられているのを見つけ、
食堂じゅうに聞こえる声を出しました。

凜の提案で、今度はルナを計ることになり、
項目は、私が決めました。

「食べ終わってから、席を立つまで」

ルナはいつも、いちばんに席を立ちます。
いちばん短く終わる項目のはずでした。

ルナは、立ちませんでした。

だから、私たちも座ったまま、
土曜の朝の葵の計画を聞いていました。

その間、タイマーを誰が持っていたのかは、
よく覚えていません。

2.1秒にそろえるのは、きょうで終わりにします。

Reading Notes 読み解き この日までの日記から

同じ数字

この日と前日の真琴の日記より

昨日は、比べる相手もない数字を同じにしなければと思っていた。きょうは実際にそろって笑い、そのあとで、そろえるのは終わりにすると書く。練習して守れた数字を、そのまま毎日の決まりにはしなかった。

いちばん短く

この日の真琴の日記より

いつも先に立つルナなら、すぐ計り終わるはずだった。ところがルナが座り続けて、真琴も計測の道具を誰が持っていたか覚えていない。短く終わるよう選んだ項目の途中で、みんなは葵の話を聞いていた。

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