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← 澪川 真琴 の日記

未定

新しい頁に、定規で線を引きました。

来週の週割りです。

プールは屋内で、きょうは14本。50mずつ。
今週の本数の欄は、これで埋まりました。

来週の月曜の欄には、一行、書き入れました。

「事務室(本土へ頼むなら今日まで)」

三十一日より前に来る船は、二十八日の一便だけです。

先週、ルナは月曜に部品を頼んで、水曜の便を待ちました。
同じ計算をすると、頼めるのは、あしたまで。

仮装の材料でも、渡すものでも、
島に無いものが要るなら、あしたです。

きょう一日、誰も、何も言ってきませんでした。

私から言うべきでしょうか。

でも、渡すものの中身は聞かない約束です。
頼むものがあるかと聞くのは、
中身を聞くことに、近い気がします。

……書くだけ、書いておきました。

それから、週割りの裏の表を出しました。

いちばん下の行。澪川。
「渡すもの」の欄。

「未定」

と書きました。

いつもなら、その横に、いつまでに決めるかを書きます。
未定には、必ず期限をつける。
そういう表の作り方をしてきました。

きょうは、書きませんでした。

期限のない「未定」は、
表を作るようになってから、初めてです。

書き忘れたのでは、ありません。

書こうとしたら、ペンが——

Reading Notes 読み解き この日までの日記から

事務室

この日の日記より

真琴がここで数えているのは、行事までの日数より、物を届けてもらえる船の便。注文を促せば中身を聞くことに近づくと思い、予定には書いても声はかけられない。準備に要る確認と、秘密を守る約束の間で止まっている。

未定

この日の日記より

何も書かない空欄から、決まっていないと書いた欄になった。いつもの真琴なら次に期限を足すが、この日はその順番が続かなかった。忘れたのではなく、決める日まで書こうとしてペンが止まっている。

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