いつでもいい
二十一時。
歯みがきの前にベッドにごろんとしたら、
天井を見てて、急に思い出しちゃった。
「まこるんと、浜」。
ハロウィンの夜、まこるんの戸口で、葵が書いた一行。
日付は、書かなかった。
いつでもいいよ、って思ったから。
……でもね。
きょう一日、いつ聞こうかなって考えてたら、
いつでもいい、が、いちばん決めにくいの。
朝は、ラウンジの掲示板に紙が出てた。
木曜の十四時に、月次測定。
午後はハードル8台を6本。
曇ってたのが、終わるころには晴れてきて、
最後の一本は、自分の影がくっきりしてた。
夜ごはんは唐揚げ!
もぐもぐしてたら、リンリンが言ったの。
「リンクに侵入者がいるのよ」
スズメだって。
天井の梁から、フェンスの上に降りてくるんだって。
「チュンっぴ!」って名前をつけたら、
「名前なんかつけたら、追い出しにくくなるでしょ!」って怒られた。
追い出したくないみたいな言い方だなあって、ちょっと思った。
言わなかったけど。
まこるんは「施設の方に伝えましょう」って。
いつもどおり、ちゃんとしてた。
浜のこと、困ってないかな。
あした晴れたら、聞く。