同じ紙で見せて
土曜。
ラウンジで千鶴に『同じ紙で見せて』と言えた。
父の下では絶対に言わなかった言い方。
境界の消失を意味しない、共有のための同時性の言い方——私の言葉の在庫が、
また少し増えた。
『二人まで』の条件を自分の言葉で置けた。
父の下では条件そのものが評価だった。
今は、条件を私の言葉で置ける。
統制感が、また一つ、増えた。
庭のベンチで千鶴の隣に周期のログを開く、
と決めた。
父の下では『内側でだけ』が徹底だった。
外に持ち出す判断で、父の型の外側をまた一歩踏み越えた。