数字にならない3本
数字というのは、
できたことしか数えない。
きょうは、そのことを
すこし考えている。
月次測定だった。
オレのメニューは、
定常円を20本と、
振り返しの成功数。
定常円は、20本そろえた。
振り返しは、20本中17本。
紙には「17」と書いて出した。
だが、部屋に戻ってから
気になっているのは、
書かなかったほうの3本だ。
3本とも、失敗の中身が違う。
一本目は、握り直しが遅れた。
二本目は、荷重が半拍早かった。
三本目は——まだ言葉にならない。
計器も提出用紙も、
きょうを17と3にしか
分けてくれない。
だが手の中には、
3本ぶんの違う感触が
べつべつに残っている。
紙に書けたのが、記録。
書けなかったのが、課題。
あしたから拾いに行くのは、
書けなかったほうだ。
とくに、あの三本目。
まだ名前のない、失敗の感触。