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← 久遠寺 凜 の日記

使わなかった

四時半に目が覚めた。

正確には、四時半に起きると
決めて寝たから、起きただけ。

外はまだ真っ暗で、
リンクへの道は街灯だけだった。

貸切みたいなものよ。
というか、誰もいないんだから貸切。

38分、氷に乗っていた。

跳んだのは2本。

三回転ループ。

一本目は降りた。
二本目も降りた。

それだけ。

三本目は跳ばなかった。

やめたんじゃなくて、
きょうはそこまでって決めてたの。

……嘘。

決めてない。
二本降りたところで、上がった。

それでいいでしょ。
二本は二本よ。

軍手は、机に置いたままだった。

ゆうべ遅く、部屋の戸の前に
たたんで返してあったの。
乾いていた。

持っていこうか、
ちょっとだけ考えた。

考えて、置いてきた。

きょうは使わなかった。

それだけ書いておく。

帰りに空が白くなってきて、
食堂の窓に灯りがついてた。

朝の四時台の島って、
波の音が近く聞こえるのね。

知らなかった。

夜はミートソース。

四つの椀。

あしたで、最後の四つ。

Reading Notes 読み解き この日までの日記から

二本は二本よ

この日と9/16〜9/18の日記より

四時半に起きると決めて寝て、四時半に起きた。誰もいないリンクに38分、三回転ループを跳んで、跳んだぶん降りた。きょうはそこまでと決めてた、と書いてすぐに、決めてない、降りたところで上がった、と言い直している。

3 9/16 9/17 9/18 2 9/19 三回転ループを跳んだ本数

使わなかった

この日の日記より

ゆうべ遅く、部屋の戸の前に軍手がたたんで返してあった。乾いていて、持っていこうかちょっとだけ考えて、置いてきた。きょうは使わなかった、それだけ書いておく、と凜は書いている。

夜の食堂のお椀は四つ。あしたで、最後の四つ。

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