五つに戻す
「五つでいいんですよね」
夕方、食堂の台の前で、
自分に確かめるみたいに言いました。
言ってから、恥ずかしくなりました。
でも、言っておきたかったんです。
月曜からずっと、
数えないようにして並べていました。
きょうは数えました。
一、二、三、四、五。
声には出しませんでしたけれど、
心の中でちゃんと数えました。
五つに戻る日は、
数えていい日だと思います。
昼の便は、みんなで迎えに出ました。
ルナちゃんは片手を上げただけで、
荷物も持たせてくれませんでした。
でも、こちらを見て
ちょっとだけ首を傾けたので、
たぶんそれが挨拶です。
夜は栗ごはんです。
栗が上のほうに寄ってしまうので、
しゃもじで底から返してから
よそうようにしています。
そうすると、
どのお茶碗にも二つか三つ入ります。
鶏だんご汁は生姜が強めでした。
……洗い場に残った一組は、
まだ乾かしています。
持ち主は取りに来ません。
机の上にあるはずのものも、
返されないままだと聞きました。
聞いたというか、
見れば分かることです。
でも、聞きません。
わたしが聞かないでいる間は、
まだ途中ということにできます。
途中のものは、
途中のままで置いておけます。
あしたは白和えの残りで
おむすびを作ろうと思います。