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← 久遠寺 凜 の日記

空いたところ

二日目。

数えないで跳ぶようになって、二日目。

放課後のリンクで、
頭の中の「いち、に」は、きのうより小さくなった。

小さくなったぶん、
なんか、落ち着かない。

着氷して、次の助走に入るまでの、
あの、ちょっとの間。

いつもなら、そこに数字が入ってた。
「八本中、六本」とか。

いまは、そこが空いてる。

空いてると、手持ちぶさたなのよ。

夕食で、葵が「今日、二回鳴った」って白状してた。

真琴は時刻を決めろって言うし、
千鶴は湯呑みの持ち方を教えてるし、
ルナは鳴ったらいいとか言ってるし。

だから、言ってやった。

「お腹の音くらいで揺らぐのは二流よ」

葵は「にりゅう……」って、
ナプキンに書いてた。

書かなくていいのよ、そんなの。

……あたしのほうは、
着氷のあとの空いたとこで、
ちょっとだけ揺らいでる。

言わないけど。

Reading Notes 読み解き この日までの日記から

手持ちぶさた

この日の日記より

数えないで跳ぶ二日目、頭の中の「いち、に」は前日より小さくなった。着氷して次の助走に入るまでのちょっとの間、いつもなら「八本中、六本」みたいな数字が入っていたところが、いまは空いてる。空いてると手持ちぶさたで、小さくなったぶん落ち着かない。

二流

この日の凜と葵の日記から

夕食で葵が二回鳴ったと白状して、みんなが作戦を言うなか、凜は「お腹の音くらいで揺らぐのは二流よ」と言った。葵は「にりゅう……」とナプキンに書いた。凜のほうは着氷のあとの空いたとこでちょっとだけ揺らいでいて、それは言っていない。

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