四つ目
四十本。
午後の打ち込みの数です。
曇りの日のアリーナは、ボールの音が少し低く響きます。
晩ごはんは、鮭のホイル焼きでした。
下に敷いてあった玉ねぎが、とろとろでした。
夜、四つを縫いました。
きのう切った手ぬぐいを、半分に折って、
二辺を、ちくちく縫って、
小豆を、手のひらのひとすくいずつ入れて、
最後の口を、くるくる縫いとじる。
一つ目は、針目がそろいませんでした。
二つ目で、指が思い出してきて、
三つ目は、祖母の手の速さに、少しだけ近づいた気がしました。
四つ目の途中で、廊下の明かりが消えました。
二十二時。
部屋の明かりをつけて、そのまま縫いました。
縫いあがったのは、それから少しあと。
机の上に、お手玉が四つ。
てのひらにのせると、しゃり、と小豆が動きます。
訪ねてくる四人に、一つずつ。
ひとつのつもりだったものが、四つになって、
四つにしたら、ちょうどよくなった気がします。
いたずらの案は、まだ一つもありません。
渡してもらえたら、いたずらはしません。
でも、ルナちゃんは、渡すものはない、と言っていました。
そのときは、わたしの番です。
何をすればいいのか、まだ、なにも。
針山に戻した、一本の針。