上手い、と、3行
土曜。
夜、夕凪に『上手い』と、数字じゃない方向で認める言葉を返した。
オレの言葉のレパートリーが、
共有の場を通じて広がった証拠だと思う。
桟橋の観察を3行までに抑える、
と自分に置いた。
共有は、抑制の中でこそ成立する。
七瀬の記録帳の3行の枠が、こっちの抑制を尊重する側の動きで返ってきた——並びは、
細部の配慮の積み重ねで回っている。
『押さないで』が、父の書類の扱いにも戻ってきた。
他者に置いた言葉が自分に回ってくる、
っていう循環——観察の対象は、
こういう場所で発火する。