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顔つきの路面

通り雨のあと、
サーキットの路面は
場所ごとに違う色をしていた。

濡れているところ。

乾きかけのところ。

木陰で、まだ黒いところ。

きょうは攻める日じゃない。

ゆっくり回って、
色と滑り方の対応を覚えた。

同じ一周の中に、
路面がいくつもある日は、
覚えることが多くて退屈しない。

予習した雨とは、
やっぱり少し違った。

そこは収穫として持って帰る。

夜は新米だった。

夕凪が背すじをのばし、
久遠寺が審査を始め、
七瀬が三杯食べていた。

オレは、違いを計ろうとして、
言葉が出てこなかった。

まあ、うまかった。それが結論だ。

覚えることの多い、水曜日の島。

Reading Notes 読み解き この日までの日記から

路面がいくつも

この日の日記より

通り雨のあと、路面は場所ごとに違う色になった。濡れているところ、乾きかけのところ、木陰でまだ黒いところ。攻めずにゆっくり回って、色と滑り方の対応を覚えた。

予習した雨

この日と前日の日記より

前の晩、目を閉じてコースを一周して雨を予習していた。本物は、やっぱり少し違った。違ったところを収穫にすると先に決めていたから、そこをそのまま持って帰っている。

言葉が出てこなかった

この日のルナと凜の日記より

新米の違いを計ろうとして、言葉が出てこなかった。凜の日記では、ルナは「何が違うんだ」と最後までぶつぶつ計っていたことになっている。結論は、ルナのほうでは「うまかった」、凜のほうでは「うまい」の一言。

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