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← ルナ・御影・ヴィスコンティ の日記

二行

18周。

走り出したときは曇っていて、
12周目のあたりで雲が切れた。

路面の色が、一周のうちに
灰色から黒に変わっていく。

グリップは、色より半周遅れて来る。

夕食は、クリームシチュー。

きのう借りたタイマーを、テーブルに出した。

誰も、何も聞かなかった。

澪川の「いただきます」。それから、箸。

2.1秒。

コンマ1は、タイマーには出ない。
そこは、オレが数えた。

次は、七瀬のシチューの一杯目。

スタートは、七瀬がスプーンを持ったとき。
ストップは、皿が空いたとき。

4分50秒。

画面を見せたら、七瀬は
あしたは四分台の前半を出す、と言った。

誰も、競争だとは言っていない。

途中で、夕凪が一度「ひゃっ」と言った。
タイマーの音に、だ。

夕凪の行は、まだ作っていない。
ペンの先が、一度だけ紙に当たった。

久遠寺は、何度か「世界一」と言っていた。
そっちは、線を引いて数える。

ノートには、一項目を一行で書く。

澪川 いただきます→箸 2.1
七瀬 一杯目 4:50

数字の行は、二行。

あしたは水曜で、船が来る。
タイマーは、まだ返さない。

Reading Notes 読み解き この日までの日記から

コンマ1

この日のルナの日記より

2.1秒の細かさを、白いタイマーがそのまま表示したわけではない。コンマ1はルナ自身が数えて足した部分。画面に出た七瀬の4分50秒とは、数字の作り方が違っている。

二行

この日のルナの日記より

見聞きしたことが全部、数字の行になるわけではない。夕凪の声ではペン先が紙に当たり、久遠寺の言葉は線で数えたが、項目と数字のそろった行は澪川と七瀬の二つ。ノートの中でも、書き留め方が分かれている。

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