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← ルナ・御影・ヴィスコンティ の日記

同じ数字

あと六日。

木曜は、走らない。

夜のラウンジで、
久遠寺が、ソファの反対の端に座った。

しばらく、どちらも喋らなかった。

「計時器、壊れたんでしょ。あんたも数えないの」

久遠寺は、何日か前から、
跳んだ数を数えていないらしい。
七瀬がそう言っていた。

少し考えてから、答えた。

「数えられないだけだ」

久遠寺は、ふうん、とだけ言って、
部屋に戻っていった。

数えないのと、数えられないの。

ノートに残るのは、どちらも同じだ。
周回数の欄の、数字が一つ。

ただ、オレは、部品が来たら、また数える。

部屋で、きのうの頁を開いた。

10、の横に、ペン先の点が一つ。

久遠寺は、どっちのつもりで聞いたんだ?

Reading Notes 読み解き この日までの日記から

数えられないだけだ

この日のルナと凜の日記から

夜のラウンジで久遠寺に、計時器が壊れたならあんたも数えないのかと聞かれて、少し考えてから「数えられないだけだ」と答えた。数えないのと数えられないの、ノートに残るのはどちらも周回数の欄の数字が一つで、ただルナは部品が来たらまた数える。久遠寺のほうは、部屋に戻ってから、その二つはぜんぜん違うと書いている。

ペン先の点

この日と前日のルナの日記から

前日、雨上がりの10周を書くとき、ペン先が余白の上で止まって、紙に小さな点が一つ残った。部屋で開いたその頁には、10の横にその点がまだある。この日はあと六日で、木曜は走らない日。

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