2026 . 9 . 23
最終行
書いてしまえば、 たった四文字でした。
書いてしまえば、 たった四文字でした。
しゃら、しゃら、と 水の音がよく聞こえる日でした。
「まこるん、その表、あとどのくらい?」
昼の海が、きょうはよく光っていました。
200mの通しを、一本。
朝六時、いつもどおり脈を測りました。
プールサイドの時計を、 きょうは一度も見ませんでした。
「掲示、出てましたよ」
消しゴムの音が、二回しました。
指先が、まだ冷たいままでした。
ストップウォッチを、 プールサイドの端に伏せておきました。
右の肩が、少し重いです。
午前七時。窓に細かい雨。
十八本のはずでした。
「真琴、その紙、いま見てる暇ある?」
決めたとおりに動く日は、 実はいちばん静かです。
廊下に出たら、食堂のほうから まな板の音が聞こえました。
ペンだこのところが、 すこし硬くなった気がします。
計画って、 守るものだと思っていました。
2分20秒41。